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散歩道 de Paris
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2010.11.28 Sunday 01:12
東京に戻ってきました。
あとは世田谷と台北。
合わせて計16回。
ツアー日程としてはちょうど折り返し地点です。
今回、言ったもん勝ちのヨーロッパ社会の中で、日本人の「察する力」というものを改めて認識する出来事がありました。
「察する文化」は時に「察する事を強いる文化」でもあり、とても面倒で、結果として余計こんがらがった人間関係を産むし、創作過程においては確実にその足を止めてしまう原因にもなります。
でも同時に、春琴というカンパニーは、「察する力」をもってしかたどり着けない集団の秘境がある、という事も教えてくれます。そこに集まった全ての人間のバランスの上に作品が成り立っている、そう感じることが出来る瞬間はとても幸せです。
僕のような半端者はその「察する」加減において失敗ばかりをしてしまいますが、つまりそいうものを鍛える場所としてこんなに恵まれた環境は他にないと思うのです。
他人の「察する力」に甘えるのではいかんのですが、
せめて自分が「察した」ことについては自信を持って貫きたい。
今はそう思います。 -
パルドン、
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2010.11.21 Sunday 07:58ボーっとしているのかなんなのか、パリに来てから携帯と帽子と定期入れをなくしました。こんなに立て続けに物をなくすのは珍しいことなんですが、なんでしょう身体がなんか軽くなりたがっているのでしょうか。実に軽いですが心はウツロです。
早いもので春琴ヨーロッパ公演も残すところあと二日です。
ピーターブルックのオペラをみました。明日はヴァンセンヌで太陽劇団みます。
ロンドンに戻ってからサイモンのオペラもみれるようです。なんだよオペラはやってんのかよ。
とにかくあと二回やって今度は東京です。
いい加減、身も心も軽やかな状態で舞台にあがりたいものです。
みてらっしゃい。 -
2010.11.11@Barbican
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2010.11.11 Thursday 09:40
こっちにいると、テアトル・ド・ソレイユ、ピーター・ブルック、ジャック・ルコックなど、学生時代に名前だけ聞きかじって根拠もなく崇めた存在が、ヨシ笈田という演劇人を介して、突如眼前に迫ってくる。
昔と比べてほんの少しだけ近づいた分、なおのこと逆にそれらが自分の力量では遥か手の届かない存在であることを実感させられる。同時に、いつの間にか何者かになった気でいた自分に気づかされる。
衝動に正直に、ただ行動だけをひたすら積み重ねてきたヨシさんと比べて、自分の今持っているものがあまりに小さく見えて、悔しくて情けなくてたまらなくなる。自分は一体何をしてきたのだろう、と自意識はまた必要以上に揺れる。
ただ泣き言を言っても始まらず。己をさえ知らぬこの惨めな弱輩は、身体で感じたこの忘れようも無い悔しさを何よりの頼りにして、もう一度ゼロから演劇を始めてみよう。ということ。 -
追伸
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2010.11.10 Wednesday 01:29どんぐりと山猫、沢山の反響を頂いて心からホッとしています。どうもありがとうございました。ああいったお仕事は初めての体験だったので右も左も分からずに体当たりでした。僕も日本に戻ったらゆっくり観て見たいと思います。
NHK教育での放送は、
11/9 火曜日 (AM 9:00〜9:15)
11/12 金曜日 (AM 9:30〜9:45)
11/16 火曜日 (AM 9:00〜9:15)
11/19 金曜日 (AM 9:30〜9:45)
計4回放送されます。
見逃した方は次の機会に是非。 -
お久しぶりです
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2010.11.09 Tuesday 08:35
久しぶりの更新です。
春琴至上初めて初日の幕がまともに開きまして、
プレスナイトなるものを華麗にやり過ごし、
なんとか落ち着いてきた今日この頃です。
早いものでロンドン滞在もあと一週間を残すのみになりました。
写真は多分唯一の観光となるだろうテートモダン。気分出してゴーギャン。ロダンの接吻、ムンク。現代美術その他もろもろ。気分出して。
春琴をやる時はいつもですが、
今回もまた自己肯定のなんたるかを発見する旅路です。
腹這いでゲロを拭きながら、その先で朗らかな自由を掴み取る旅です。
幸せだとばかりも言ってられませんが、
それでも作品が出来上がった時の充実感は比べようも無く大きいです。
より色彩豊かな、生命力を感じる作品に産まれ変わっています。
12月の東京公演をみなさま是非お楽しみに。
ちなみに、
NHK『どんぐりとやまねこ』も今日から放送です。
正直何がどうなるのやらさっぱり検討もつかないのですが、
こちらもよかったら是非ご覧下さいね。 - ←back 1/1 pages next→